編集長コラム 
vol.54: 「くじけそうな気持ち」を支えてくれるもの(2)  2004年6月1日(火)

 3号づくりのもうひとつ大きな苦しみは、雑誌発行の資金作りのための収益事業と取材・編集作業を平行して行ったことです。創刊号・創刊2号はさまざまな方面の方々のいろいろなご協力で予想以上に売れました。しかし雑誌の販売収入では印刷費用を賄うのが精一杯で、そのほかはこの活動に賛同をしてくださる法人さまからの協賛金と3〜4の収益事業などでその他の原価や経費を捻出しているのが現状です。

 
今回とても心にしみたのが、ご協賛や収益事業のお仕事をくださっている法人さまの温かなご声援でした。昨年4〜5月に9社の法人さまがこの事業の意義を高く評価してくださって1年間のご協賛をしてくださいました。そしてその全ての法人さまが2年目も引き続きご支援いただけることになったのです。
 雑誌やサイト上でご協賛法人名を掲載していますのでそのPR効果に対するご期待もほんの少しはあるのでしょうが、それだけとは到底思えず、「なぜ今年もご協賛をいただけるのですか?」と思わずお聞きしたほどです。
 また収益事業についてのお客さまは、雑誌作りのピーク時に編集部に負担がかからないようにと、発注を前倒しして頂いたり、納期をずらして頂いたりというご配慮まで頂けました。お客さまにはお客さまのご都合があるからこそ私どもに発注をしていただいているはずなのに、です。
 みなさまは異口同音に、「あなたがやっていることは大切なこと」「そしてそこで頑張っているあなたを応援したい」とおっしゃってくださるのです。

 ピーク時までは「決して甘えることなく高い品質のサービスを納品しよう!」と、そしてピーク時には「このご声援を決して裏切ることなく、とにかくいまは3号を良いものにしよう。そしてその後に精一杯に協賛企業さまや収益事業のお客さまに役立てるよう頑張ろう!」と、そんな思いがくじけそうな気持ちを奮い立たせてくれたのです。

 「そんな支援者は私にはいない」と思われる方もいらっしゃるかも知れません。ではなぜ私どもはいただけるのか? それは30歳前後の世代を応援したいというみなさんのお気持ちがすべてなのですが、もうひとつ、そのことに対する私どもの「想い」を熱心に伝え続けたからではないのかと思うのです。「30歳前後の方々に元気になってもらいたい。そのために私にできることはこれしかないのです」という「青臭い」話を真剣に訴え続けたからこそに他ならないのではないでしょうか。

 「こんな風になりたい」「こうあるべきだと思う」「こんなことを実現したい」、「そのためにいまこんなことが苦しい」…。まずはそれを心ある先輩や年配者に伝えていくことが大切だと思います。30歳になると分別のある行動・発言をしたくなりがちですが、先輩たちも決して自分ひとりで育ってきたわけではないのですから、まったく恥ずかしがることはありません。「青臭く」て全然いいのです。
 そしてその想いが強ければ強いほど、必ずいろいろな形で支援をしてくださる方が現れるはずです。その方々のお気持ちを決して裏切らない心が、「くじけそうな気持ち」を支えてくれるはずです。



 100人に100通りの「働き方」。バブル崩壊後に社会に出た今の30歳は、自分で自分の「働き方」を決める「新しい時代のトップランナー」です。そしてどんな「働き方」を決断しようとも、最終的に決して後悔をすることのない唯一の観点があります。
 「あなたが頑張って働くことは、自分以外の誰のためですか?」
 家族のため、職場の仲間のため、自分を信頼してくれる人のため、お客様のため、地域のため、社会のため…。迷い少なく働いている30歳は、みんなこの観点が明確です。
 このコラムでは、取材などで出会った方々から学んだこと、気づいたことを、そんな観点から説明していきたいと思います。

★編集長:宮崎 健(ミヤザキ タケシ)

 NPOワーカーズ・オープンコミュニティ・エイド(WOOCA)代表
1962年生まれ。株式会社リクルートに16年間勤務。数百社の採用・研修・CI・広報・イベント企画と、メディアの企画立案・組織オペレーション、働く人のモチベーション研究などに携わる。2002年6月独立し、現在に至る。
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編集長へのメールはmiyazaki@kyoto30.comまで。
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