編集長コラム 
vol.75:まわりに「元気」をプレゼントする人 2005年05月17日(火)

 私は16年のリクルート勤務の中で、多くの先輩や上司たちに「公私の“私”としてお時間を頂けませんか?」とお願いして、その時々に直面していた「生き方・働き方」についての悩みを相談しては、よくお話を聞かせて頂いた。
 そして、私のその後の大きな指針となる、とても印象深い言葉をたくさん頂いたのだが、その中のひとつに、「逆境に強いことがカッコ良く言われるが、本当にカッコいいのは、逆境に陥らないように先々を見て、いまを懸命に生きることだ」というものがある。

 その言葉に感動をしてからの私は、できる限りの将来を考えて(一人で考えてしまうのが私の欠点なのだが)、慎重に、慎重に、「いま懸命になること」を自分なりに決めて、それに全力でぶつかって行っていた。

 このことは、メンバーマネジメントでも同様で、不幸にも私に預けられたメンバーの先々のことを私なりに懸命に考えて、目先の成果や少しの成長くらいでは、決して褒めたりせず、気を緩めさせないものだから、さぞ大変なことだっただろうと想う。

 しかし、最近になって、この自分の指針の大きなマイナス面に直面することが多くなってきた。読めもしない先々のことを、あまりにも慎重に考えるがゆえに、ふとするといつも思案顔でいたり、悩ましい表情を隠せないまま人と接することが当たり前になってしまっているのだ。

 これは、接する人にはたまったものではない。せっかく明るい気分でいるのに、そんな私を見ていると自分まで不安や悩ましさを感じてしまって、それがいつ会ってもそうであれば、次第にできればあまり会いたくない、と思ってしまって当然だろう。
 「人が元気になってもらえることが私の最高の喜び!」といつもお話される元・吉本興業のマネージャーで、いまはコーチングの世界で著名な大谷由里子さんなどとお会いすると、激務でお疲れだろうに決してそれを見せずに明るく振舞って、私を勇気づけてくださる。できれば、こんなコラムやメディアを発信している私自身がそんな存在にならねば、とつくづく想う。そうなれば、もっと読者のみなさんに前向きな気持ちをプレゼントできるのだから。

 今週の土曜日は今年初めての読者交流会。ここから始めよう。そう言えば、いつも「絶好調―!」と元気を振りまいてくださる常連さんもいるなあ。もし京都近辺にお住まいで、ご興味のおありの方がいらっしゃったら、参加してみてくださいね。
http://www.kyoto30.com/koryu_f.html

 100人に100通りの「働き方」。バブル崩壊後に社会に出た今の30歳は、自分で自分の「働き方」を決める「新しい時代のトップランナー」です。そしてどんな「働き方」を決断しようとも、最終的に決して後悔をすることのない唯一の観点があります。
 「あなたが頑張って働くことは、自分以外の誰のためですか?」
 家族のため、職場の仲間のため、自分を信頼してくれる人のため、お客様のため、地域のため、社会のため…。迷い少なく働いている30歳は、みんなこの観点が明確です。
 このコラムでは、取材などで出会った方々から学んだこと、気づいたことを、そんな観点から説明していきたいと思います。

★編集長:宮崎 健(ミヤザキ タケシ)

 NPOワーカーズ・オープンコミュニティ・エイド(WOOCA)代表
1962年生まれ。株式会社リクルートに16年間勤務。数百社の採用・研修・CI・広報・イベント企画と、メディアの企画立案・組織オペレーション、働く人のモチベーション研究などに携わる。2002年6月独立し、現在に至る。
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編集長へのメールはmiyazaki@kyoto30.comまで。
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