編集長コラム 
vol.84:1980年代前半生まれの研究  2007年12月27日(木)

ここ1〜2年で、職場に新卒や第2新卒の後輩が増えた、という方も多いのではないでしょうか?

3年前と打って変わって、企業の若手人材への採用ニーズはバブル期以上に高まり、私どもにも企業経営者からの20代人材に関するご相談が増えています。

そこで今年の秋、私どもの会社と、インテリジェンスオフィスさんという京都最大の求人広告会社の共催で「経営者セミナー」を開催し、それに先立って10時間以上かけて、今の20代つまり1980年代前半生まれの研究を行いました。

その研究結果をごくごく簡単に以下にご紹介します。

・ 今の20代は、物心がついた頃から、「社会とはとても不安なところ」で「大人は汚く、辛く、信じられない存在」「会社は潰れるもの」と、感じている

・ 「個性が大切」と育てられ、高校生でケータイを入手し、「大人たちの旧コミュニティ」ではなく、同世代で「Myコミュニティ」を作りやすかった

・ ただ、「Myコミュニティ」に近い組織に思えたベンチャー企業などの経営難を目の当たりにし、さらに「社会不安」が高まる数々の事件・事故が相次ぎ、企業に「安定」を求め、折からの求人増もあって、大手志向が高まった

しかし、なぜ3年で4割近い人が会社を辞めてしまうのでしょうか?

・ 入った会社では、先輩や上司たちは自分自身の雇用不安や膨大な仕事に苛まれ、「私」という個人に懸命には構ってもらえない

・ 入社後もケータイで学生時代の友人とのつながっていて職場で心を開く必要がなく、逆に先輩・上司も「わからない世代」と本気で指導してくれない

・ そんなコミュニティの中で「貴重な20代」を過ごしていては自分の「成長」 が見込めず、「社会を生き抜いていくチカラ」がつかないと感じる

・ 本当の「安定」は会社ではなく、「自らの成長」にあり、少しでも「自己成長」を実感できる会社へ転職していく …

本当にポイントだけなので、「それはおかしい」と感じられる方もいらっしゃるかも知れません。

しかし、この研究と相前後して私どもが取材した10人近い20代の方が、ほとんど同じようなことをおっしゃられたのには驚きました。

将来への猛烈な「不安」、そして「自己成長」への熱望、それは30歳の方も同様だと思いますが、世代が若いほどさらに高まってきているように思います。

部下・後輩指導は、とても難しいし、苦労もつきまとう一方、そこから得られるものはとても貴重であり、必ず将来の糧になります。

そしてこの20代世代は、本気で指導し、受け止めてくれる先輩・上司には、信じられないほど心を開き、そして職場では夢中に業務に取り組みます。

ぜひ同じ気持ちをわかる世代として、彼ら彼女らと懸命に向き合ってあげてくださいね。

 100人に100通りの「働き方」。バブル崩壊後に社会に出た今の30歳は、自分で自分の「働き方」を決める「新しい時代のトップランナー」です。そしてどんな「働き方」を決断しようとも、最終的に決して後悔をすることのない唯一の観点があります。
 「あなたが頑張って働くことは、自分以外の誰のためですか?」
 家族のため、職場の仲間のため、自分を信頼してくれる人のため、お客様のため、地域のため、社会のため…。迷い少なく働いている30歳は、みんなこの観点が明確です。
 このコラムでは、取材などで出会った方々から学んだこと、気づいたことを、そんな観点から説明していきたいと思います。

★編集長:宮崎 健(ミヤザキ タケシ)

 
モチベーションスタジアム代表
 1962年生まれ。大学卒業後、1986年株式会社リクルート入社。200社の企業の採用・教育・コミュニケーション等のコンサルティングなどに携わる。1997年社内研究機関から選抜され、経営者の意思決定の研究、働く人のモチベーション研究に取り組む。2002年フレックス定年制度によりリクルートを退職、NPOとして2003年に雑誌「京都の30歳!」を創刊。2007年企業の若手人材育成のバックアップを業務とする「モチベーションスタジアム」を設立。
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編集長へのメールはmiyazaki@kyoto30.comまで。
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