編集長コラム 
vol.89:坂本龍馬から30歳が学ぶべきこと  2010年07月14日(水)

坂本龍馬の最大の功績と言われる「薩長同盟」が結ばれたのは、彼が31歳のころ。
これは、当時の男性の平均寿命から考えれば、今を生きる人の40歳くらいのころに成し遂げられた偉業と考えた方がいいのでしょう。

司馬遼太郎の「竜馬がゆく」やNHK大河ドラマ「龍馬伝」、その他多くの龍馬本によって彼の描かれ方はさまざまで、史実は定かではありません。
しかしそんな中でも、私が「坂本龍馬から学ぶべきもっとも大切なこと」と思うことが2つあります。

その1つは、多くの同世代の志士仲間が血気にはやって次々と命を投げ出していく一方で、彼は、自らの「志」を見極めるために、たとえ仲間から蔑まれてツラい思いをしていたときでも「決して焦らなかった」ということです。

そしてもう1つは、やがて彼が「志」をゆるぎないものにすると、今度はその実現に向けて、亀山社中などでのさまざまな業務でたとえ多忙を極めても、とにかくいろいろな人と会うために時間を惜しまず全国を走り回り、頭を下げて多くの人から学び続けたことです。

坂本龍馬が生きたのは、「幕末」という社会の価値観が大きく転換したいわゆる激動期。

私たちが置かれている日本という国の今も、根本的な考え方や秩序が揺らぎに揺らいでいて、20〜30年後に向けた大きな指針を誰も明確には示してはくれない点で、この「幕末」と同じような時期にあると言えるでしょう。

そして今の30歳が当時で言えば25歳くらいに相当すると考えれば、みなさんは、坂本龍馬が自らの本当の「志」を探したり、その「志」の実現のためにいろいろな人に頭を下げて学んでいるのと、ほぼ同じ年齢なのです。

30歳と言えば「もう立派な大人なんやから…」と見られがちな年齢です。
しかし、日々の目の前の業務に目一杯取り組んでさまざまなチカラを懸命に高めながらも、たとえ周りの人からどう思われようが、決して焦らず、多くの人に会い続け、頭を下げて学び続けることがまだまだ許される年齢でもあります。

大きなブームとなっている坂本龍馬ですが、実は彼が生きていたのはたった140年前のことです。
決して彼や彼の生き方を「歴史上の話」としてただ憧れるのではなく、ぜひ自分自身の今やこれからの生き方を具体的に考える指針として、参考にしてみて欲しいと思っています。

 100人に100通りの「働き方」。バブル崩壊後に社会に出た今の30歳は、自分で自分の「働き方」を決める「新しい時代のトップランナー」です。そしてどんな「働き方」を決断しようとも、最終的に決して後悔をすることのない唯一の観点があります。
 「あなたが頑張って働くことは、自分以外の誰のためですか?」
 家族のため、職場の仲間のため、自分を信頼してくれる人のため、お客様のため、地域のため、社会のため…。迷い少なく働いている30歳は、みんなこの観点が明確です。
 このコラムでは、取材などで出会った方々から学んだこと、気づいたことを、そんな観点から説明していきたいと思います。

★編集長:宮崎 健(ミヤザキ タケシ)

 株式会社
モチベーションスタジアム代表
 1962年生まれ。大学卒業後、1986年株式会社リクルート入社。200社の企業の採用・教育・コミュニケーション等のコンサルティングなどに携わる。1997年社内研究機関から選抜され、経営者の意思決定の研究、働く人のモチベーション研究に取り組む。2002年フレックス定年制度によりリクルートを退職、NPOとして2003年に雑誌「京都の30歳!」を創刊。2007年企業の若手人材育成のバックアップを業務とする「モチベーションスタジアム」を設立。
詳しい経歴はこちら
編集長へのメールはmiyazaki@kyoto30.comまで。
トップページに戻る
(c) 2003 WOOCA. All rights reserved.