| バックナンバーはこちら |
![]() ![]() |
|
子どもたちや保護者との距離を感じる本部勤務。現場配属の希望を出した。 本部勤務。若い同僚たちがこなす仕事のスピードの速さに圧倒された。各種行事・講座の準備や運営補助を任されたが、「段取りを考えろ!」と何度も上司から怒られた。それでも「自分で決めた水準まで到達するまでは」と、くやしさをこらえて仕事に取り組んだ。 小学4年生の算数のテキストをオリジナル化する仕事を任される。「学ぶ」ことと「日常生活」を少しでも結びつけて子どもたちに伝えたい、学力向上のためにより良いテキストにしたい、という思い。あらゆる問題集や参考書をかき集め、比較検討をくり返しながら苦心して問題を作成する。納品前夜は徹夜で印刷機を回した。 ところが、ベテランの先生たちからは「カリキュラムが早い」「問題が難しい」と、多くの注文がつく。「知育・徳育・体育」のバランスのとれた全人教育という会社の理念には共感している。だからこそ、ハードな学習を通じて学力を高め、困難な局面を乗り越えて結果を出していく力をつけることも大切じゃないか。「何でわかってくれないんだ!」。 本部勤務も3年目を迎えたころ、自分の作ったテキストが本当に子どもたちに役立っているのかを、直接自分の目で確かめることができないもどかしさがあふれだす。「子どもたちとの距離をもっと近づけたい」。そんな思いが日に日に増していった。 現場に行ってみたい! それも地域のなかで他塾と競合しあっている所がいい。競い合うところにこそ成長があるはずだ。社内の資料を調べ上げ、伏見区にある「知求館Galaxy」がその条件を兼ね備えていることを知る。配属希望を提出した。 直接的なふれあいの中で生まれる信頼感。自分の理想へ着実に近づいていく。 「知求館Galaxy」の周辺には、トップクラスの競合3校が教室を構え、生徒獲得のための熾烈な競争をくり広げていた。講師としての仕事はもちろんのこと、教務主任として、週4日の進路相談をはじめとする各種面談や家庭訪問の仕事にも精力的に取り組んでいった。 会社ではマネージャー立候補制度が新しく導入された。社内の選考会で認められれば管理職への昇格が可能となる。社内のスタッフが次々と挑戦していくなかで、「まだまだ自分は弱点だらけ。満場一致で決めてもらえる力量をつけるまでは…」と、当面は立候補をしないことを決めた。 受験に合格さえすればいいという世間の風潮を何とか変えていきたい。「合格した後にもさらに伸びる教育」「ゴールは次のスタート」。子どもたちが受験勉強を通じて学んだことを日常生活に活かし、人生に役立ててほしい。幸いにも成基学園には、「合格よりもそのプロセスを大切にしたい」と通園させる親御さんが多い。それが自分にとって何よりの心の支えとなっている。 これまであせる気持ちをもちながらも、自分の中で納得した結論が出るまでは行動に移さなかった。大学卒業以来フラフラした生活を送っていて、多くの人から「それで大丈夫なの?」と声をかけられた。「その時その時に自分なりの努力をしてきたから、まったく後悔はしていないんです」と語る優しいほほえみの中に、裏づけされた自信がみなぎっていた。 物語に関するご感想などをぜひお寄せください。 |
|
ページ: 1
| 2
|