| ■30歳!に関する気になるデータ/参考になる特集・書籍
◆働く女性のロールモデルマガジン [月刊とらばーゆ 11月号]
とらばーゆが「働く女性のためのロールモデルマガジン」というコンセプトの月刊誌に生まれ変わった。毎月100人もの「仕事も生活も楽しみながら、豊かな人生を送る先輩たち」の生の声を紹介し、その経験を通じた「知恵と工夫」を参考にするよう勧めている。20〜30代の女性472人に行ったお金に関する調査も掲載されている。
まず年収を年齢別に見ると、25〜29歳は「200万〜300万円未満」が約4割と最多で、平均年収は344.7万円、平均貯蓄は184.9万円らしい。30〜34歳の年収は「300万〜400万円未満」が36%で1位。平均年収は408.0万円で平均貯蓄は280.3万円と差が出たようだ。この調査では「年収を決める要因」も探っており、管理職になることが年収アップの近道らしい。事実、管理職の人の平均年収は461.0万円で、管理職以外の人の350.0万円と大差がついている。なお、資格の有無で年収を比べてみると、「資格アリ」の人の平均年収は373.3万円で「資格ナシ」の362.4万円とほぼ同等。企業規模の観点では、「50人以下」の平均年収331.7万円に対し、「1000人以上」は386.3万円と少し差が出ている。ちなみに、彼氏・夫より高収入という人は約2割いたそうだ。
今号の特集は「仕事を楽しむ女でいこう! 100人の仕事論」。「部下を持つってどういうこと? 管理職・企業家8人のリーダー論」「ヒット商品を仕掛ける女性チームが大集合」「手に職で生きる13人の仕事道具、大公開」「10代、おばあちゃん、外国人、子育てママ。Question!『なぜ働くの?』」などのコンテンツを満載している。
最も参考になるのは、実際に人と会って生の声を聞くこと。しかし、30歳前後世代は忙しく、多くの人の声を聞くのは難しいため、このような雑誌を通じて様々な人の事例に触れ、将来への学びや気づきを得て欲しい。
◆35歳までにやっておくべきこと [日経WOMAN 11月号]
幸せに働き続けるために、「35歳を一つの年齢の目安として」仕事・お金・プライベートでそれぞれの年齢に応じて必要な準備や経験を探った40ページの特集。平均31歳の読者1218人への独自調査によると、仕事で感じる「年齢の壁」は平均37.6歳。世代別の回答でも35歳前後に「不安が集中」したそうだ。
仕事の「満足度」「やりがい」は、「社会に出たて」の20代前半が最も低い56〜57点で、「仕事に慣れ」た20代後半からは60点台に上昇するという。逆に「ストレス度」は20代前半の67.9点をピークに20代後半には61点台にまで下がるが、30代後半には再び上昇していてここに新たな局面があるようだ。
また、仕事の「満足ポイント」でも、20代前後半は「仕事で成長している」がトップだが、30代前半になると「やりたいことができる」「自分の意見を認めてもらえる」が1、2位に浮上している。仕事を任されることで自分で考える余地も増えていることが伺える。特集はこれらの結果から、30代後半を「キャリアを取捨選択する」時期と位置づけ、そこへ向かって20代前半は「とにかく何でもやってみる」、20代後半で「強みを意識し始め」、30代前半で「自分のスキルを再確認」するよう勧めている。
ほかにも特集では、各分野の著名人が「35歳までにやっておくべきこと」として、「成果をあげて定時で帰る」「情報は自分から取りに行く」「自分への投資という名の散財」などを挙げていて参考になる。
35歳は、職場だけでなく家庭や地域でも役割や責任が増える年齢。実現したい生き方に向けて「働くこと」の位置づけを周囲にも相談しながらシッカリと考え、年代ごとに必要となるチカラをつけていってほしい。
◆「個人請負」理想と現実と [朝日新聞 10/13朝刊別冊]
「『個人請負』という働き方が増えている」そうだ。米国でこの働き方は「インディペンデントコントラクター(IC)」と呼ばれていて、「高い専門能力を持つ人」が「仕事と取引先を自ら選び、1社で働くより高い収入を得る」というもの。ただ、日本ではそんな本来の姿とはかけ離れて問題となっているケースも見られるらしい。
日本における個人請負は、現在125万人程度。年齢は男性で40代と50代がいずれも33%で最も多く、次に30代の25%が続き、女性では30代が45%、40代が38%と大半を占めるという。年収をみると、男性の場合、750万円以上の高所得者が1割強いる一方で、最も割合の高い層が250〜499万円、250万円未満も2割も存在するようだ。女性に至っては85%もの人が250万円未満に留まっていて、本来とは異なる様相を呈している。
その背景には、個人請負という働き方が、「人件費を減らせる上、雇用調整をしやすい」というメリットを享受できる企業に利用され、実態は「会社に雇われるのと同じような働き方をしている例」が多い現状があるという。しかし、「独立した『事業主』なので労働法の保護の網がかからない」場合も多くて問題になっているそうだ。
ただ、救済も進み始めている模様だ。個人請負で働く人たちが集まって労働組合を立ち上げ、「労働実態に即した雇用契約への切り替え」などを求めて交渉を成功させるなどの例がいくつも起こっているらしい。厚生労働省も、「会社と請負契約を結ぶバイク便の運転手を一定の条件下で労働者と認める判断」をしたそうだ。
自由な働き方を求めれば安定を犠牲にする覚悟がいる。「個人請負」という働き方で安定を得るには、高い専門能力と交渉力を始めとした人間としてのチカラを高めていかなければならないことを肝に銘じるべきだろう。
◆仕事と家庭・理想と現実 [日経新聞 10/9夕刊]
内閣府が20歳以上の男女約3000人に行った調査のうち男性の結果を取り上げると、「仕事と家庭生活」の両立が理想という人が最多で29.2%、「仕事優先」を望む人は18.6%に留まったという。ところが現実は40.2%の人が「仕事優先」で、「仕事と家庭生活」を両立している人は19.6%とギャップがあるようだ。
内閣府のHPに調査の詳細が載っている。前述の調査を20〜30代男性に絞ってみると、男性全体の結果以上に理想と現実のギャップが大きかったらしい。「仕事と家庭生活」の両立を理想とする人は20代で36.6%、30代では41.7%と全体を上回り、「仕事」を優先したい人は両年代とも約1割。ところが、現実には「仕事優先」の人が全体よりかなり多くて、30代では5割を超え、「仕事と家庭生活」優先は約2割に留まったという。また、20〜30代で「家庭生活」を優先できている人も男性全体の数値の約半数だったそうだ。
そこで「男性が家事、子育て、介護、地域活動へ参加するために必要なこと」を聞くと男性全体では「夫婦や家族間でのコミュニケーション」が約6割でトップ。一方20〜30代に着目すると、「労働時間短縮や休暇制度の普及」や「男性が家事、子育て、介護、地域活動に関心を高めるよう啓発や情報提供を行うこと」を求める人が、全体より10ポイント以上多いようだ。ただ、現状ではこれらの環境の整備が遅れているために、結婚や出産を理由に転職する30歳前後の男性が増えたと日経記事は指摘している。
35歳を過ぎると子どもの教育費が必要になったりと、さらに高い働く力を求められる。思い描いている家庭を作るためにも20〜30代での仕事の意味をしっかり考えて、力をつける覚悟を決めなければならない。
参考URL:http://www8.cao.go.jp/survey/h19/h19-danjyo/index.html
◆下流社会2 男が女にすがる時代
[三浦展 光文社新書]
「下流社会」の著者が、男性1万人に新たに行った調査などを元に著した第二弾。もっとも下流意識が強いのは25〜34歳で、5割近くの人が「自分は下流」だと思っているそうだ。そして、女性の6割は夫に600万円以上の年収を求めるという別調査がある一方、男性は「女性にすがりたい」傾向が出たのだという。
特に30代前半の男性にこの傾向が強く、6割近い人が「妻」に300万円以上の年収を求めていて、「妻」の年収は「なくてよい」という人が全世代中で最も少ない。また、この世代は「年収の低い男性が、自分よりも年収の高い女性」を求める傾向が他世代より強く、データでは年収150〜300万円の男性のうち75%、年収300〜500万円の男性の54%が、「妻」に自分と同等もしくはそれ以上の年収を求めている。
職業別の傾向も興味深い。「妻」に高い年収を求める人は、「フリーター」や「派遣」ではなく「正社員」「管理職」に多いというのだ。「正社員」は、「妻」の年収は「なくてよい」人が約3割で最も少ない。この傾向について著者は、バブル崩壊以降に「一流企業でさえ相次いで倒産」するのを目の当たりにしてきた「普通のサラリーマン」が、「会社にすがれないから妻にすがりたい」のではないか、と分析している。
本著では、「下流の自分探しを仕組んだビジネス」「心が弱い男たち」などの7章に渡って独自調査の結果が満載だ。なお、最終章「踊る下流女の高笑い」に28〜32歳女性の調査結果もあるので注目してほしい。
今の30歳前後にとって夫婦共働きは当たり前かもしれない。ただ、お互いがどんな将来を考えているか、そのために役割をどう分担するか、しっかりコミュニケーションをとって考える必要があるだろう。
◆働きがいは賃金より「自分の成長」 [日経新聞 10/1朝刊]
日経が10〜60代以上の働く男女3452人に行った調査によると、2〜3年前より仕事量が「大幅に増加」「少し増加」した人が合計で52%と過半数を超えたそうだ。さらに管理職に限定すると、「仕事自体が増加」「人員が減少」などの理由から、仕事上の「負荷」が「高まっている」という人が56%もいたという。
一方、働く意欲については、2〜3年前より「低下」した人が32%を占め、「向上」と回答した23%を上回ったらしい。では、社員は何に「働きがいを感じる」のかを聞くと、「自分の成長」をあげた人が46%で最多。次いで「達成感」「職場への貢献」「社会への貢献」「顧客からの評価」など「上位には数値で示しにくい項目が目立つ」という。一方、「賃金」は31%で7位、「会社や組織の業績」はさらに低く23%、「出世」に至ってはたった5%で、多くの社員が目に見えない「対価」を働きがいに求めているようだ。
ところが、そんな「働きがい」を感じる上で重要な職場のコミュニケーションは、あまりうまくいっていないようだ。管理職と若手社員にお互いの印象を尋ねたところ、若手は「コミュニケーションが下手」だ、と考える管理職が最も多くて33%を占め、「能力がある」「勤勉」が続いている。また、若手から見た管理職への印象でも、「勤勉」「柔軟」に次いで「コミュニケーションが下手」が3番目に多く、28%の人が感じているという。そして、なんと管理職に「なりたくない」若手が45%に達したらしい。
働き方や生き方が多様化する今、目に見えない価値を求める傾向が強い中で、充実感を得るにはコミュニケーションが欠かせない。それを待っているだけでなく、自分から働きかけていく姿勢が必要だろう。
◆労働時間 25年ぶりに増 [京都新聞 9/29朝刊]
総務省が全国の18万人に行った社会生活基本調査によると、土日も含めて平均させた1日の平均労働時間は6時間9分になり、「25年ぶりに増加に転じた」そうだ。反面、休養や趣味などに充てる「自由時間」は前回調査より13分減の5時間13分で、「仕事に追われる国民の生活ぶり」が浮かび上がったという。
総務省HPで調査の詳しいデータを確認できる。まず、労働時間を年代別に見てみると、「男女共にほとんどの年齢階級で」増加しているらしい。中でも最も長く働いているのは30歳前後の世代で、25〜29歳は6時間46分、30〜34歳は6時間38分になるという。また、平日だけの労働時間の増加が目立っていて7時間16分で、男性では10時間以上働く人の比率が約35%から40%近くに、女性は9時間以上働く人が20%超から30%近くまで増加しており、長時間労働をする人が増えているようだ。
一方、全体的に減少している「自由時間」は、「テレビ」や「新聞」などに充てる「休養等自由時間」と、「趣味」「ボランティア活動」などに費やす「積極的自由時間」に分かれ、特に「休養等」の時間が減少して3時間49分で、年代別で大きな差は見られなかったという。ところが「積極的自由時間」の方は全体平均は1時間17分なのに対し、
30代以降になると大きく減って1時間を切ってしまう。20代を越えると、平日は仕事に追われ、少ない「自由時間」は遊ぶ時間を削って休養に充てている様子が伺える。
30代後半からは仕事にも負荷がかかって忙しくなる上に、地域や家庭での役割も増えていく。そんな将来に向けて自分をコントロールできる能力こそ「働くチカラ」であり、今こそ高めておくべきなのかもしれない。
参考URL:http://www.stat.go.jp/data/shakai/2006/
◆仕事と生活のバランスが鍵 [日経新聞 9/25夕刊]
政府は「仕事と家庭生活の調和を図ること」を意味するワークライフバランスを推進しているらしい。東大社会科学研究所が、全国の20〜30代の男女4800人を調査し、「『自分の生活の必要に合わせて仕事を調整しやすい職場だ』と回答した人を『ワークライフバランスが取れている』」人として分析している。
全体の中で、ワークライフバランスが取れている人は45.8%で、そうでない人は50.4%だったそうだ。また、バランスがとれている人の方が「仕事、結婚、友人関係、生活全般」の全てにおいて満足度が高く、同研究所は通説である「労働者に対するワークライフバランスの良好な影響が裏付けられた」と述べている。中でも、女性の「仕事に対する満足度」では、ワークライフバランスが取れているかどうかで2割近くも差が開いたが、男性の「結婚に対する満足度」では両者の間に違いはほとんどなかったようだ。
また、同研究所のHPでは、他にも職場環境と健康に関する調査も掲載していて興味深い。例えば、「互いに助け合う」「先輩が後輩を指導する」ような職場で働く人は、「自分は健康だ」と認識する傾向が高いのに対し、「ほぼ毎日残業」「社員の恒常的不足」「いつも納期に追われる」という職場だと、健康状態が悪いと思う人が増えるという。憂鬱症状を感じる人でも同様の結果が出ており、特に「仕事のペース」を自由に裁量できない職場では、最も精神的に健康をそこなう場面が多いようだ。
今回の調査の「満足度」はあくまで現時点のもの。しかし、30代前後は、将来に高い満足を得るために社会で認められる基礎を作る時期だ。そんな点に注意してワークライフバランスを考えるべきだろう。
参考URL:http://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/panel/youthandmiddle/PR070920summary.html
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