| ■30歳!に関する気になるデータ/参考になる特集・書籍
◆仕事を2倍ラクにする4つの力 [POST-35 5/21臨時増刊号]
週刊ポストが臨時増刊した「30代働きマンの不安を一掃する新感覚ビジネスマガジン」。「人を動かす」「影響力の武器」などの「本当に使える名著」を厳選するほか、巻頭特集では「重くなる責任と増える残業時間に、心と体が悲鳴を上げ始める」30代を乗り切るために重要な「4つの力」を紹介していて興味深い。
1つ目の「時間管理力」では、「TIME HACKS!」の著者・小山龍介氏が時間管理の3要素を紹介。まず、「水曜日は積極的に人に会う」など曜日を使い分ける「ルーティンの管理」、次に「15分以上かかる作業は全てスケジュール帳に記入」といった「ノンルーティンへの備え」を挙げる。そして「長期スケジュールの管理」では、「本業と関係ない勉強のために時間」を使い、将来を見据えた成長を目指すよう助言する。
続いて「企画力」ではTVプロデューサーのおちまさと氏が「人と違った記憶をたくさん蓄える」「常に他人のヒット商品をリスペクトし、分析する」「要素のひとつに“普遍性”を入れる」など3つのコツを披露。また、「コミュニケーション力」では、「よい人間関係を作る」「相手を納得させる」「相手を傷つけないで自分の主張を通す」力が大事だという。4つ目の「勉強力」では、「続く『仕組み』を作ること」、ITツールを活用して「『いつでも』『どこでも』勉強できる環境を整える」といったアイディアが参考になる。
ほかにも、「注目パーソンの仕事道具活用術」「エース社員のカバンの中身」などの特集が目白押しだ。
最近、30代をターゲットにした増刊号が増えている。人口の多い団塊ジュニア世代を取り込む狙いもあるが、この世代が悩みや不安が多いという表れでもある。こんな雑誌を気づきのキッカケにしてほしい。
◆女性が働きやすい会社 [日経WOMAN 5月号]
創刊20周年企画として人事担当者に行った「企業の女性活用度ランキング調査」を元に、「女性が働きやすい会社に、本当に必要なものは何か」を分析した30Pの特集。回答した416社を管理職登用、女性活用など4つの指標で評価したり、30歳前後の読者アンケートによるデータが満載だ。
回答した企業は大手が中心で、その95%以上が「女性の活用が企業の業績向上につながる」と考えており、4分の3は自社で「女性活用が進んでいる」という。ただ、実際に「女性管理職は5年前に比べ増えている」企業は7割にも上っているが、課長職以上の管理職の女性比率はたった5.5%なのが現実なようだ。
そして、平均31.7歳、1029人の読者アンケートでは、自社が「女性が働きやすい会社だ」と思う人はやはり半数に留まっている。自社の働きやすさについて満足派・不満派それぞれの理由を見てみると、満足派の2〜3位は「有給休暇を取りやすい」50.5%、「育児支援制度が整っている」42.4%で、不満派の2位にも「慣習や企業風土の風通しが悪く、旧態依然としている」50.2%と制度面が挙げられている。しかし、満足派の1位は「長く勤めている女性が多い」68.3%で、不満派の1位も「モデルとなる女性社員がいない」55.3%と、「ロールモデルの存在が働きやすさを左右する」ようだ。他にも「ワークライフバランス度」「男女均等度」など、企業の女性活用に関するデータを満載した特集だ。
女性が力を発揮できる会社作りがいっそう進んでいるようだ。現状に不満を持つ人は、社外にも視野を広げてロールモデルを探したり、働きやすい仕組み作りを自ら会社に投げかけるなどの行動が必要だろう。
◆4000万人の給与データ [PRESIDENT 5/5号]
「給料格差は確実に進行している」という。この特集は71Pに渡ってサラリーマン4000万人のデータを「年齢」「雇用形態」「企業規模」「業界」など多角的な観点で紹介して、「あなたは高いか、平均か、安いか」という給料の実態を分析している。これによると、サラリーマンの平均年収はこの9年で32万円も減っているらしい。
年齢別の平均年収をみると、25〜29歳は300万円台、30代前半で400万円台を突破し、40代前半には600万円近くに上昇するが、「その後頭打ち」になるという。企業規模別では、従業員1000人以上の大企業の平均年収が600万円を超える一方で、100人未満の企業では400万円以下らしい。続いて14種の業界別では、「電気・ガス」「金融・保険」「情報通信」がトップ3で平均年収は600万円以上。7位「建設」9位「卸売り・小売り」が400万円後半に位置するほか、最下位の「飲食・ホテル」は300万円台にとどまるようだ。
男女の賃金差についてのデータも興味深い。まず、業界別に見ると最も差が小さいのは「医療福祉」「運輸」などで、女性の賃金は男性の7割程度。反対に「製造」「金融・保険」は男女で2倍近い収入の差があるという。都道府県別では「秋田」「宮城」「愛知」で男女差が大きく、「女性賃金が男性の6割以下」らしい。一方、「沖縄」「高知」「青森」では、女性の賃金は男性の7割にまで迫まるそうで、その背景にも興味がわく。ほかにも、「『成果主義の職場』同期3倍差は当たり前」「『上場4000社』賃金の二極化全データ」など、興味深い記事が満載だ。
自分が働くことについて、給料の観点だけで見るのは限定的かもしれない。しかし、同じ年代や業界以外にも視野を広げ、自分の労働の価値に関する現状を客観的に知るためにも、こんな特集を参考にしてはどうだろうか。
◆母子家庭の苦境 [京都新聞 4/18朝刊]
あしなが育英会が今年2月に実施した調査の報告記事。それによると、「病気や自殺、不慮の事故で父を失った母子家庭」のうち奨学金支給中または支給予定の約1000家庭において、「母親のパート代など給料は月に世帯平均で約12万円」に留まり、「親類の援助や奨学金を入れても世帯月収は約16万5千円」という。
ところが、「支出は平均20万」と「恒常的に赤字が出ており、貧困家庭の苦難がはっきりした」という。そこで世帯収入がなぜ低迷したのか、同育英会HPで調査の詳細で見てみると、母親の8割は「仕事をしている」ものの、「求職中」が1割にも及び、昨年総務省が実施した調査による「45〜55歳の女性の完全失業率2.8%」の3.4倍にもなるらしい。そして、「病気・病気がち」の母親もなんと3割以上もいて、働けない状況にいる人が多いようである。さらに、働く母親でもその雇用形態を見てみると、「常雇い」はたった33.0%で、「パート・アルバイト」「派遣」など「不安定就労」が56.7%を占め、月の手取り額では「常雇い」でも平均約16万円、「不安定就労」では約10万円にしか満たず、45〜49歳の「一般女性の月収」約24万円に対して相当低いことが紹介されている。
そして、「家計の苦しさによる教育への影響」も出ているようで、3分の1以上の遺児が学習塾に通えず、3割以上の子どもが進路を諦めたり、進路の変更を余儀なくされているのだという。
ある調査によると子を持つ女性の20人に1人がシングルマザーらしい。不慮の事故だけでなく、離婚も含めて何が起きるか分からない世の中。20代のうちに自分の働くチカラをシッカリ高める必要があるのではないか。
参考URL:http://www.ashinaga.org/main7_5_1.php
◆30歳的データベース [YOUNG ダイヤモンド]
経済誌として有名な「週刊ダイヤモンド」が、30歳前後を読者ターゲットにした別冊を出したようだ。第一特集では、30歳を「社会に出て仕事も覚え」、「やっと大人に足がかかった年」ととらえ、「給与」「物価」「税金」「環境」など「30歳的におさえておきたい数字あれこれ」を25ページにわたって紹介している。
まず、厚労省の調査を元にした30歳前半の「職種別給与ランキング」が面白い。全148種中ベスト3は「航空機操縦士」、「医師(男)」、「記者(男)」で、年収は驚きの700万円超。ちなみに、より一般的な職種では男性の「システム・エンジニア」が11位で年収約550万円、女性の「販売店員」は132位で約270万円など。上位を見ると「発電・変電工」「製鋼工」のように、若くて体力が必要とされる「ガテン系」の職種が多いのだという。
一方、「10年後の給与アップ率」になると様相が変わる。医師や大学教授を抑え、1位は「航空機客室乗務員」で年収は約1.7倍に増加。その他、男性の「プログラマー」が17位、女性では「保険外交員」が23位で、いずれも1.3倍程度だという。また、8位に浮上した「旅客掛」など「コミュニケーション」などの経験値が給与に反映される職種が上位に目立ち、こんな観点が「年をとって熟練するほどに重宝され」、「長く続けられる」職種を知る手がかりなのかも知れない。
特集では、30歳前後がよく使うTSUTAYAなどの店舗数を都道府県別にランキングしたり、雑誌全体を通じて、「理想の上司」像に挙げられる星野仙一氏のインタビューや「問題解決力の授業」など、興味深い記事が満載だ。
「団塊ジュニア」ほど注目されていない今の30歳前後を特集するのは、30歳という年齢がそれだけ大きなターニングポイントだからだろう。そんな観点で様々な特集を組んでいるので一度手にとってみてはどうだろうか。
◆年下上司と年上部下の実態 [読売ウィークリー 4/20号]
「『年上部下』や『年下上司』とどう向き合っていけばいいのか」を、様々な事例や専門家からのアドバイス、「『年下上司VS年上部下』5つの心得」などの切り口で8Pに渡って検証している特集。30〜49歳の正社員200人に行った独自アンケートによると、なんと6割以上もの人が「年下上司」がいると答えたそうだ。
この状況背景には年功序列の崩壊があるようで、特集にはこの3年で「成果主義」を導入した企業が62%にも上ったという調査ものっている。独自調査に戻ると、「年下上司」に不満を持つ人は56.2%にもなり、中でもストレスが深刻なのが40歳前後の世代らしい。特集ではその原因を、「自尊心が傷つくのに加え、収入差にもつながる」からと指摘。それに加え、40歳代の多くは家庭があるため、簡単に退職できないことも、ストレスなのかも知れない。
一方で、「年上部下」がいるという人も53.5%にも上ったようだ。大手企業のカウンセラーによると、「精神的に追い込まれて、相談に訪れる社員には、『年上部下』よりも、『年下上司』のほうが圧倒的に多い」という。独自アンケートでも、「年上部下との関係は良好」と言う人が87.9%にも上りながら「表向きは円満だが、本音を言えない」などの「年下上司」のコメントが寄せられ、不満の「潜在化」を危惧している。これに対してある有識者は、「人間関係の悩みが増えている原因」として、職場に「上司―部下のタテ関係、同僚同士のヨコ関係」しかないことを警告している。そして特集は、「直接利害がない」「ナナメ関係」も築く必要があることを示唆している。
30代後半にもなると、会社の評価に様々な観点から個人差が表れてくるようである。そのときに決して慌てないために、高い実務能力や人間関係を築く力を今のうちから磨いていってはどうだろうか。
◆終身雇用「支持」9割近く [朝日新聞 3/25朝刊]
昨年、労働政策研究・研修機構が約2300人の成人に調査を行ったところ、なんと86.1%もの人が「終身雇用を(どちらかといえば)良いことだと思う」と答えたという。同機構のHPを見ると、調査を開始した8年前と比べると、2割近くもこの回答が増えていて、次いで「組織との一体感」を求める人も84.3%にも上ったそうだ。
「仕事に満足」している点では、「自分の能力が十分に発揮でき」たり、「責任を任されている範囲が広い」という人が増えたものの、終身雇用や組織の一体感ではなく「自己啓発型能力開発」の雇用環境が良いと思う人は、7割台で伸び悩んでいるという。また、初めて「自由に競争できる社会」より「平等社会」を求める人が多くなったという結果もあり、将来への不安や孤独を感じる人が増えて、安定志向や組織に頼りがちな傾向が高まったようだ。
一方、この調査ではワークライフバランスについても聞いている。まず、「仕事での責任を果たすために、家事・育児・介護ができていないと感じる」人の割合を年代別に見ると、女性では30代が最多なのに対し、男性の場合は40代がピークだそうだ。そして、仕事の時間の削減を希望する人は、女性では20〜30代、男性では30〜40代が特に多いらしい。また、「勤務先を選ぶ」基準は、「職場の人間関係が良い会社」が男女ともに1位だが、女性の2位は「仕事と家庭生活の両立支援を行っている会社」であるのに対し、男性は「賃金が高い会社」を選んでおり、男女で仕事や生活に対する意識は様々な面で違っていると言えそうだ。
変化し続ける社会の中で、不安な気持ちが高まることは致しかたないだろう。しかし、家事や育児などで忙しくなる年代に向けて、今は目の前の仕事に精一杯取り組み、「働くチカラ」をつけていくことが重要だろう。
参考URL:http://www.jil.go.jp/press/documents/20080324.pdf
◆企業や人に不信 支えは家族 [朝日新聞 3/21朝刊]
朝日新聞が全国の3000人に「政治・社会意識基本調査」を行ったところ、「世の中の信用・信頼が揺らいでいる実態が浮き彫りになった」という。例えば、企業に対しては60%もの人が不信感を抱いているらしく、「たいていの人」は「自分のことだけ考えている」「信用できない人が多い」という回答も、6割以上に達したそうだ。
調査では、「国民生活に密接」に関係する12項目に対して、どのくらい信用があるかも聞いている。すると、最下位は「政治家」「官僚」で18%の人しか信じておらず、教育や治安を担う「教師」「警察」も60%前後に留まったという。逆に信用度が高いのは「天気予報」「新聞」「科学技術」などで、1位の「家族」は、なんと97%もの人が挙げたらしい。社会や企業、他者などへの「信用が揺らぐなか」で「家族をよりどころとする」傾向がでたようだ。
ただ、家族に関する質問では、年代によって特徴的な差がでたらしい。「家族を結び付けている」のは「精神的なもの」と思うのは20〜30代が一番多く55%もいるが、60代以上になると2割台にまで落ち込むという。逆に年代が上がると共に「血のつながり」や「一緒に暮らすこと」という現実的な項目を選んでいるそうだ。
そして、「家庭生活でもう少し欲しいもの」については、20〜30代で「おもいやり」「会話」を選ぶ人が2割ほどだが、高い年代ほど増えて3割近くになるらしい。信じられることが減っているという現実の中で、ある専門家は「家族への期待が高まるほど現実とのズレが大きくなるのかもしれない」と、分析している。
人や企業、社会に対する不信感がここまで高まっていることは驚きである。だが、家族に頼りすぎるのではなく、自分から進んで外部に信頼できるコミュニティーを築いていくことが大切なのではないだろうか。
◆縮まる賃金格差の実態 [京都新聞 3/19朝刊ほか]
厚労省が昨年6月分の賃金などを調査し、民間事業所4万4838社から回答を得た報告記事。フルタイム労働者のうち、正社員の残業を除いた平均賃金は、前年よりも0.2%減少して31万8200円となった一方で、非正社員の給料は1.0%増えて19万2900円だったという。賃金格差は12万5300円と、2500円も縮小したらしい。
短時間労働者についても同じ傾向にあるようで、時給を見ると男性は前年から2.6%増えて1815円、女性は2.3%増の962円に達したという。また、フルタイム労働者の賃金を性別でみると、男性は33万6700円で0.3%減った一方、女性は22万5200円で1.2%増えており、男女の差も縮まってきているようだ。
厚労省のHPでは、詳しい調査内容が載っており、正社員と非正社員の賃金について、別の側面からも見ることができる。非正社員の賃金は、正社員の賃金を100としたとき全体で61になるという。これを企業規模別に見てみると、小企業の場合で67、中企業が62なのに対し、大企業は54と特に格差が大きかったそうだ。年齢別では、「25〜29歳」は82に留まるものの、「30〜34歳」は72、「35〜39歳」は61と、年齢が上がるにつれて差が広がるようである。なお、非正社員の給料が上昇した業種は、1位が「情報通信業」で6.4%の上げ幅、2位が「電気・ガス・熱供給・水道業」3.9%、3位が「卸売り・小売業」3.0%。厚労省は、これらの「非正社員が多い」業種の「非正社員の賃金が上昇したため」全体の格差が縮小したと分析しているようだ。
若者の人口減少も影響して、企業が非正社員に期待する傾向が、日本の企業全体として明らかになっている。ただ40〜50代になったときのことも考え、20代のうちに少しでも責任の大きい仕事に取り組むべきだろう。
参考URL:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z07/kekka1-5.html
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